Vol.114 乾癬(かんせん)とEDの関係

乾癬(かんせん)とは皮膚病の一種です。皮膚に少し盛り上がった赤い発疹ができて、その上に白色のふけのような鱗屑ができます。
そしてこの鱗屑がぼろぼろとはがれていきます。
男女比は2:1で男性が多く日本では10万人以上の患者がいると言われています。
乾癬の病態としては皮膚の表面の細胞が通常より10倍程度の速さで新生され、その余剰な表皮細胞が鱗屑となって剥がれ落ちていきます。
皮膚病とEDというとあまり関連がなさそうですが、実は乾癬の患者さんにはEDが多くみられるという報告があります。
EDは基本的には血管や神経、ホルモンなどが影響することはよく知られていますが意外と乾癬との関係は知られていません。
乾癬はどのような仕組みでEDを引き起こしているのでしょうか?
数多く論文がありますがそのうちの一つを紹介しようと思います。
Prevalence and Associated Factors of Erectile Dysfunction in Patients With Moderate to Severe Psoriasis and Healthy Population: A Comparative Study Considering Physical and Psychological Factors
という報告がArchives of Sexual Behaviorという医学雑誌に載っていました。
中等度から重度の乾癬患者とそうではない患者のED有病率と関連する要素を調べてみたというものです。
結果としてやはり他の報告同様に乾癬患者はそうでない患者群に比べるとEDが多かったようです。
しかしながら多変量解析では乾癬は独立したEDのリスクファクターではなかったことから、乾癬に多い不安や抑うつ状態などのメンタル的な問題がEDを増やしていると考えられています。
不安や抑うつ状態が長く続くと、交感神経が優位になり血管が収縮しやすくなり陰茎の血流が低下しEDになることがあります。
つまり、乾癬になることでメンタルに負担がかかり二次的に心因性EDを引き起こしているというわけです。
ED治療薬は心因性EDに対してもとても有効なので、このようなケースでは使用をためらう必要はないでしょう。


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