Vol.66 シアリスは前立腺手術後の陰茎の委縮を抑えるかも

前立腺癌に対しては手術療法や放射線療法などいろいろな治療法があります。一般的には前立腺を摘出してしまう前立腺全摘術が開腹や腹腔鏡で行われることが多いです。
前立腺の手術後にニ次的にEDとなることがあり、その治療にED治療薬が用いられることもあります。前立腺癌の手術後には陰茎の委縮が見られることもあると言われています。
今回は前立腺癌の手術後の陰茎の委縮に対するシアリスの効果を調べた研究を紹介します。
2011年のClinical Urologyという泌尿器科の医学雑誌に掲載された論文があります。
タイトルは「Tadalafil Rehabilitation Therapy Preserves Penile Size After
Bilateral Nerve Sparing Radical Retropubic Prostatectomy」、大雑把に訳しますと「タダラフィル(シアリス)によるリハビリは、前立腺全摘術後の陰茎サイズを保つ」といったところでしょうか。
内容としては前立腺癌に対して前立腺全摘術を受けた患者さんを、シアリス20㎎を週に3回内服するグループと、何も飲まないグループに分けます。その後半年にわたり追跡調査し、手術前と手術後の陰茎のサイズを比較しました。サイズは勃起時と非勃起時の両方で長さと太さを測定するというものでした。
結果ですが、シアリス内服グループは手術後の陰茎サイズの低下は見られませんでしたが、何も飲まなかったグループでは手術後の陰茎サイズの低下が認められました。
陰茎サイズの低下は男性の自尊心の低下を招き、それ自体がEDの原因にもなりえますので、サイズの低下を防止できるというのはメンタルの面からも非常に有益だと思います。
この研究の問題点は参加人数が65人と規模が少し小さいことが挙げられますので、今後もう少し大規模な研究が行われると結果への信頼性が高まるでしょう。