Vol.111 カフェインとEDの関係

コーヒーや紅茶などはカフェインを含んだ飲み物としてよく知られています。
仕事中の眠気覚ましにコーヒーを飲むという人も多いのではないでしょうか。

このカフェインがEDに対して効果的かもしれないという研究結果が示されているのでご紹介します。

アメリカ人男性をターゲットとして、カフェインとEDの関係性を調査したのが、2015年に発表された「Role of Caffeine Intake on Erectile Dysfunction in US Men: Results from NHANES 2001-2004」という論文です。

この研究ではカフェインをほとんど摂取していない人(一日の摂取量0-7mg)と比べて、一日にカフェインを85-170mg摂取している人、171-303mg摂取している人のEDの有病率が約60%も低かったとの結果が得られています。

このカフェインの量は、だいたいコーヒー2〜3杯分に相当します。
つまり、毎日コーヒー2〜3杯分のカフェインを摂取している男性は、EDになりにくいのではないか、という研究結果です。

カフェインには陰茎海綿体の平滑筋や陰茎の螺旋動脈の弛緩を促す効果が期待されるため、これがED減少に寄与しているのではないかと考えられています。また、カフェインにはED原因となりうる酸化ストレスを減少させる抗酸化作用があることも知られています。

ただし、今回の研究では一日304mg以上のカフェインを摂取している人たちにはED有病率の有意な減少は見られませんでした。これまでの他の研究を見てみても、適度なカフェイン摂取が効果的なようです。

カフェインは亜鉛などのミネラルの吸収を阻害してしまう効果もあるため、飲み過ぎには注意が必要ですね。

カフェインはコーヒー、紅茶意外にも、緑茶、ほうじ茶、烏龍茶、コーラなどの飲料に含まれています。そのほかにも栄養ドリンクやエナジードリンク、食べ物であれば、ミントガムやカカオを多く含んだチョコレートなどからもカフェインが摂取できます。

また、今回の対象となった人たちの特徴を詳しく見ていくと、カフェインによってED有病率が低下したのは高血圧の人、肥満の人、糖尿病を持っていない人に限っていたことも示されています。
動物実験の結果からもカフェイン摂取が勃起機能に好影響を及ぼすことが考えられますが、その関係性は完全に明らかにされたわけではありません。

抗酸化作用や抗炎症作用を持つことから、カフェインは糖尿病や心臓疾患、さらには癌などの発生率を低下させる可能性を示す論文も発表されています。
カフェインがもたらす恩恵についての研究は、今後も続いていくのではないでしょうか。


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