Vol.28 脂質異常症とED

脂質、今回のコラムでは主にコレステロールを指しています。悪玉、善玉などの表現を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?高脂血症は、高血圧、糖尿病と共に中高年の生活習慣病として不動の地位を築いています。
高脂血症は動脈硬化のリスクファクターでもありますので、当然、EDのリスクファクターとしても考えたいところです。
海外の調査では、ED患者の26%に総コレステロール値の上昇が認められていたということです。さらに脂質異常症の患者3250人をフォローした調査では、総コレステロール値>240(㎎/dl)のグループは<180のグループに比べ、EDに1.8倍なりやすく、HDLコレステロール(善玉コレステロール)値>60のグループは<30に比べ、EDのリスクは0.3倍であったとのことです。
海外の結果を見ると、さもありなんと思いますが、実は日本での調査では、上述の項目で調査しても特にコレステロールがEDに悪影響を与えたという結果は出ていません。
日本人に関しては脂質異常症は必ずしもEDのリスクを高めないのかもしれませんね。
しかし、総コレステロール値のみがEDのリスクファクターであるED患者にアトルバスタチンという高脂血症治療薬を投与したところIIEFの勃起機能スコアが有意に改善したという報告もあります。さらにスタチン系、フィブラート系の高脂血症治療薬自体が薬剤性のEDを起こす可能性もあるといわれています。
高脂血症自体のED発症リスクに加えて、治療薬も薬剤性EDの原因となりうるのは少々やっかいな感じもしますね。
とはいえ、動脈硬化促進のリスクファクターである高脂血症を放置するわけにはいきませんので、やはり適切な値にコントロールすることが第一であるのは間違いないでしょう。
高脂血症治療中でもバイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED治療薬は服用することは可能ですので、お気軽にご相談ください。