Vol.98 不整脈と埋め込み型ペースメーカーとEDと鬱

タイトルを見ると何が言いたいのかさっぱりわかりませんが、この題材を調べた論文を見つけたので紹介します。
タイトルはEvaluation of erectile dysfunction in permanent pacemaker implanted patients with cardiac rhythm disorder prediagnosis. でScottish Medical Journalという雑誌に掲載されました。
「不整脈でペースメーカーを埋め込んだ患者さんのEDの評価」といった意味です。心筋梗塞や狭心症などは血管の病気という共通点がありますし、EDの発症は将来の心筋梗塞などへの警報であるとも言われていますが、なんでまたペースメーカーとEDの関係を調べようと思ったんでしょうか?
それに対する答えは「心因性ED」です。勃起機能は非常にデリケートなものでリラックスした状態で副交感神経が優位に働いていないとうまく機能しません。そのため20代、30代の若い患者さんでも仕事のストレス、睡眠不足、過労などで緊張状態が長く続くと簡単にEDになります。ペースメーカー埋め込みを行う患者さんは心不全を起こしたり、心機能が低下していたりするため心臓リハビリテーションが必要なケースが多いので、非常にストレスを感じるようです。体にペースメーカーという異物を埋め込むわけですから当然ストレスを感じるでしょう。その結果、鬱状態になったりすることもあるわけです。
鬱とEDというのは一酸化窒素(NO)が足りないという点では似ていて、鬱とEDは関係が深いと考えられています。
このような理由からペースメーカー埋め込みにより鬱状態やEDが引き起こされるというわけです。
しかしながら、上記の鬱状態やEDは心臓リハビリテーションを6ヶ月間おこない心臓の状態が良くなるととともに改善してきたそうです。
動脈硬化などがひどい器質性EDと違って、心因性EDは原因を取り除くことで症状が改善するということですね。
だからといって多くの心因性ED患者さんにEDの原因である過労、ストレス、睡眠不足などを取り除いてストレスフリーになってくださいというのはちょっと無理があります・・・。皆さん仕事で忙しいわけですし。
ただ、EDであることがさらなるストレスを生み出すため悪循環を断ち切る意味で積極的に使用するべきだと思います。


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