Vol.127 プロペシアとバイアグラ

プロペシア®(フィナステリド)はAGA、男性型脱毛症の治療薬です。

1㎎錠を毎日内服することで7割以上の患者が頭髪のボリュームアップを得られるというデータがあります。
実際、よく効く薬で半年程度内服して効果が得られればその後も継続して内服することが多いです。

しかし、このプロペシアという薬には3%程度ですが性欲減退やEDという副作用が起こることが知られています。
男性ホルモンが減るわけではないので薬理学的におかしいという考えもあるのですが、実際に確かに生じることがあります。
女性化乳房なども副作用として起こることがわずかにあるため、なんらかのホルモンへの影響は否定できないところだと思います。

プロペシアを内服すると男性ホルモンであるテストステロンは増えるというデータもあるのですが筋肉増強目的のアナボリックステロイドでも女性化乳房が副作用で生じることがあるため似たような作用機序かもしれません。

プロペシアでEDや性欲減退などの副作用が生じた場合、対処法としてはプロペシアの減量、休薬などがあります。
しかし、完全にやめてしまうと時間の経過でまたAGAが進行してしまうためやめがたいというのが実際です。

そのため、EDに対してはバイアグラなどのED治療薬を使用しているAGA患者さんは意外といます。
ED治療薬には媚薬のような性欲増進作用はありませんので性欲減退を改善させることは残念ながらできません。

プロペシアとバイアグラの飲み合わせに問題はありませんので安心して使用いただけます。

プロペシアは本来、前立腺肥大症の治療薬として開発されたという経緯があります。
そう考えるとザルティアと組み合わせると前立腺肥大症持ちの患者様には強力な組合せになるかもしれませんね。
ちなみにプロペシアを内服しているとPSAという採血データが過小評価されてしまいますので前立腺がん検診のさいには必ずプロペシアを内服していることを担当医に伝える必要があります。

AGA治療薬にはプロペシア以外にもザガーロ®という薬もあります。
こちらはプロペシアより強力な発毛効果を示す薬なのですが、ED、性欲減退など性機能に関する副作用の発生率はプロペシアより少し高めです。
ザガーロも前立腺肥大症治療薬として開発・販売されてきた歴史があり、前立腺肥大症治療薬の場合はアボルブ®という名前で日本でも処方されています。
ザガーロ内服中のEDに対してはプロペシア同様にバイアグラ、シアリス、レビトラなどのED治療薬が有効です。


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