プリリジーによる早漏症(PE)治療成績(海外データ)

※以下はプリリジーに関する海外の有力な医学論文5本のデータを集約したものです。
被験者の合計は6081人。全被験者の治療前のIELT平均値は0.9分(54秒)でした。

※IELTとはIntravaginal Ejaculation Latency Time:膣内挿入後から射精までの時間。

IELT(挿入から射精までの時間)と早漏症の改善率はプラセボ群(偽薬を服用させた群)に比べてプリリジー服用群が高い改善を示しています。その効果は用量依存性で、30mg服用に比べて60mg服用のほうがより高い効果を示し、継続使用することで効果が増強しています。
※ちなみに、早漏症でない男性のIELTの世界平均はおおよそ6分と報告されています。

プラセボ
服用
30mg
服用
60mg
服用
プリリジー初回服用時のIELT 1.4分 2.1分 2.5分
プリリジー12週間適宜使用後のIELT 2.0分 3.5分 3.8分
プリリジー24週間適宜使用後のIELT 2.2分 3.3分 3.9分
早漏症状の軽度改善 (24週間適宜使用後) 16.4% 27.0% 33.2%
早漏症状の中程度改善(24週間適宜使用後) 11.8% 20.6% 27.3%
早漏症状の著明な改善(24週間適宜使用後) 3.7% 10.0% 11.9%

表1:プリリジーによる早漏症の治療成績

プリリジー以前の早漏症(PE)治療
プリリジーが開発された今となってはあまり重要視されない治療法ですが、過去に行われてきたPE(早漏症)治療をご紹介します。

1.squeeze and pause technique
2.パロキセチン服用
3.ED治療薬服用
4.包茎手術・陰茎手術

1.squeeze and pause technique
1970年に William Masters と Virginia Johnson によって確立された早漏治療法で、パートナーの手などでペニスを刺激してもらい、射精寸前で刺激を中断するというものです。中断する際、亀頭の根元部分の背側(勃起に男性から見える側)を上から親指で抑え、亀頭の根元部分腹側(勃起時に男性から見えない側)を下から人差し指と中指で抑え、痛くない程度の強さで上下から圧迫します。男性の射精に対する切迫感が消失するまで圧迫し、消失したら再度、手などで性的刺激を加えます。これを最低10回以上繰り返し、性的刺激に対する男性の過度な反応が軽減するまで継続します。男性側の性的刺激に対する反応が緩やかになってきたら、次の段階として、前座位の体位(男性が足を開いて座っている状態で、その両足の上に女性が両足を開いた状態で乗る体位)で女性の外陰部で男性器を刺激します。このときも、男性の射精に対する切迫感が高まってきたら行為を中断し、女性が指で男性器を圧迫します。これをしばらく繰り返したのち、性交へ進みます。性交時の体位は女性が性交を中断し、用手圧迫しやすい、騎乗位が望ましいとされています。squeeze and pause techniqueの副次的な効果として、前戯が長くなる傾向にあるため、性交開始後から女性のオルガズムまでの時間が短縮され、多少早漏気味でも女性が十分に満足できる可能性が高いとされています。
上記がsqueeze and pause techniqueの一般的な手順です。「多くの男女で高い効果が認められる」とされていますが、短期的な効果にとまり、長期的にみると3年後には75%以上の男性で治療効果が失われ、早漏症状が元に戻ってしまうことが現在では知られています。
ちなみに、男性が自分ひとりで上記処置を行った場合(マスターベーション)、早漏改善効果はほとんどないとされています。

2.パロキセチン(パキシル)服用
パロキセチンのPE(早漏症)治療効果(海外データ)
全被験者の治療開始前のIELT平均値が0.4分(24秒)であった母集団に対して、4週間にわたり、パキシル20mgを性行為5時間前に服用した際のIELTは1.41~3.75倍(34~90秒)に延長したと報告されています。ただし、早漏症改善率(早漏症の軽度改善~著明改善)に関する検討ではパキシル20mgを5時間前に服用した場合、研究報告によってばらつきはあるものの、おおむね10~30%と報告されています。

※IELTとはIntravaginal Ejaculation Latency Time:膣内挿入後から射精までの時間。

3.ED治療薬(バイアグラ、レビトラなど)服用
ED治療薬の早漏症(PE)治療効果(海外データ)
ED治療薬の早漏症(PE)治療効果に関するデータは医学論文数が少なく、研究結果にばらつきが多いため、定量的な評価が難しいのが現状です。
バイアグラ50mg服用による早漏症(PE)治療効果はIELTにして1.1~2.6倍程度の改善にとまり、統計学的には有意な効果は認められません。一方、レビトラに関しては10mg服用によってIELTが49秒→83秒へと1.7倍延長したという報告もあれば、36秒→4.5分へと7.5倍延長したという報告までまちまちです。いずれにせよ、早漏改善効果があることには疑いようがありませんが、あくまでED治療薬の副次的な効果ですので、万人に安定した効果を発揮できるという訳ではないようです。

※IELTとはIntravaginal Ejaculation Latency Time:膣内挿入後から射精までの時間。

4.包茎手術・陰茎手術
包茎手術は陥頓包茎を解除する目的で一般的に行われ、一部では仮性包茎に対して整容目的で行われることもあります。陰茎癌の予防効果があることは知られていますが、早漏改善効果はありません。

早漏症(PE)治療