世界各国のジェネリックバイアグラ

インドのジェネリックバイアグラ

厳密にはジェネリックとは言えませんが、事実上はほぼ同様の効果と考えられます。

カマグラ
カマグラはバイアグラと同様にシルデナフィルを主成分としたED治療薬です。Ajanta Pharma(http://www.ajantapharma.com/)というインドのムンバイに本拠を構える製薬会社で作られています。Ajanta Pharmaはカマグラ以外にも感染症から眼科領域の薬まで、様々な薬品を製造しています。HPの製品紹介ではカマグラが1ページ目に登場していますので、かなり力を入れているのかもしれません。
カマグラの特徴は、商品バリエーションが豊富な点でしょう。ゼリー状になっていてフルーツ味が付いているKAMAGRA Oral Jellyなどは本家のファイザーには見られないタイプのものです。
関連コラム[Vol.63] ジェネリックバイアグラ? その1~カマグラ

カベルタ
カベルタはバイアグラと同じシルデナフィルを主成分としたED治療薬です。カベルタの製造元であるRanbaxy Laboratoriesは、インドの中でもジェネリック薬品に特化した最大の製薬会社です。現在はM&Aによって、第一三共の子会社になっています。事業展開は世界規模で、最近では高脂血症治療薬リピトールのジェネリック医薬品がFDAに認可され、アメリカで販売開始したようです。日本の製薬会社の子会社というだけでなく、米国FDAに認可される薬を製造できるので、技術力も十分と考えられます。
関連コラム[Vol.64] ジェネリックバイアグラ? その2~カベルタ

ペネグラ
ペネグラはザイダス・グループが製造している薬です。内容はほとんどバイアグラと一緒でシルデナフィルが主成分になります。当然、バイアグラとほぼ同様の効果が期待でき、副作用も同じように火照りや頭痛、動悸、鼻づまりなどが出ると思います。
ザイダス・グループはインド国内第5位の医療用医薬品企業グループで、 1952年に設立され、世界60カ国以上で事業を展開しています。
インド国内で、約3,000名のMRが活動しており、循環器、消化器、女性ヘルスケア分野ではNo.1、 呼吸器用薬ではNo.2の医薬品市場のシェアを有しています。
また、日本にも支社があるというのも重要なポイントかもしれません。ただし、バイアグラの特許切れ後に正式にジェネリックバイアグラを販売する予定は今のところないようです。
世界展開している会社だけあって、ザイダスグループの工場は、US・FDA(米国食品医薬品局)、AFSSAPS(フランス医薬品庁)、 MHRA(英国医薬品健康食品庁)、ANVISA(ブラジル国家衛生検査庁)その他のGMP認証を取得しているため、技術水準も十分だと考えられます。
関連コラム[Vol.65] ジェネリックバイアグラ? その3~ペネグラ

韓国のジェネリックバイアグラ

「ジェネリックバイアグラ」と称して輸入代行業者が扱っているインド製のコピー版バイアグラが厳密な意味でのジェネリックバイアグラではないことは上記に説明したとおりです。また、日本国内でインド製のコピー版バイアグラを譲渡・販売することが特許侵害にあたり、違法であることを以前に渋谷三丁目クリニックコラムでご紹介しました。
関連コラム[Vol.60] ジェネリックバイアグラ
関連コラム[Vol.88] 韓国製ジェネリックバイアグラ

この点においては、韓国で発売された数種類のジェネリックバイアグラは名実ともに「ジェネリックバイアグラ」と呼べるものです。韓国国内ではバイアグラの成分に関するファイザー製薬の特許が2012年5月に切れたことから、2012年7月現在、6社からジェネリックバイアグラが発売されています。いずれも処方医薬品という位置づけで、韓国国内でも医師の処方がないと手に入りません。効果や安全性については「生物学的同等性試験」をパスしていますので、先発品の本家バイアグラとほとんど変わらないはずですし、いまのところ健康被害に関する情報もないようです。また、錠剤の色や形、味などを工夫したり、粉末状にして吸収速度を高める工夫をしたりと独自の改良がなされています。また、なかには価格で勝負というジェネリックバイアグラもあり、100mg錠が1錠あたり5000ウォン、日本円にして350円程度という破格のものまであるようです。

ただし、バイアグラの本家であるファイザー製薬は「物質特許」は切れているものの、「用途特許」は切れておらず、バイアグラやジェネリックバイアグラの主成分であるシルデナフィルをED治療に使用することは特許侵害として訴追する構えのようです。(上告検討中との報道がなされています)

現在、韓国国内で処方されている韓国製ジェネリックバイアグラをいくつかピックアップし、以下の表にしました。

韓国製のおもなジェネリックバイアグラ

薬剤名 剤型や特徴 製造元製薬会社
ヌリグラ(Nurigra) 緑色の三角形の錠剤 Daewoong Pharma
ハピグラ(Happigra) 錠剤またはミント味の粉末 Samjin Pharmaceuticals
パルパル(Pal Pal) 破格の安価100mg錠350円 Hanmi Pharma
ヘラグラ(Heragra) 粉末状で吸収が早い Cheiljedang Pharma

その他、イルドン(日東)製薬などもジェネリックバイアグラを製造・販売しています。
さらに現在、19の製薬会社が計37のジェネリックバイアグラの認可を食品医薬品安全庁に申請しており、韓国特許庁によると、今後も多くの製薬会社がジェネリックバイアグラを販売する見通しだと発表しています。

いままで、ジェネリックバイアグラと言えばインド製というイメージがありましたが、今後は輸入代行業者を通じて韓国製のジェネリックバイアグラが大量に国内に流入してくることが予想されます。ジェネリックバイアグラ発売前までの韓国のED治療薬市場は70~80億円と言われており、ブラックマーケットを含めると210億円と推定されていました。金額にして実に2倍もの非正規ED治療薬が流通していたことになります。今後、輸入代行業者を通じて韓国製のジェネリックバイアグラが日本国内に流入する際に、同時にブラックマーケットからも偽造医薬品が流入してくることが予想されます。
(金額ベースにして正規のジェネリックバイアグラのおおよそ2倍程度)
安価な治療薬を使用したいという気持ちは当然あってしかるべきと思いますが、安全性を損ない、健康被害を引き起しかねない輸入医薬品を使用することは、やはりお勧めできません。日本でも2014年以降にジェネリックバイアグラが発売される予定ですので、もうしばらくお待ちいただくことをお勧めいたします。

その他の国のジェネリックバイアグラ

関連コラム[Vol.92] ジェネリックバイアグラ情報 タイ製Sidegra(シデグラ)


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ジェネリックバイアグラについて
国内ジェネリックバイアグラの比較
ジェネリックバイアグラによる健康被害(個人輸入医薬品による健康被害)